■ できるだけ削らない・抜かない治療
■ メリット・デメリットを説明
■ 患者さんが治療方法を選択
当院では、できるだけ歯を削らない・抜かない治療を心がけていますが、虫歯の症状の重さや状態によっては、止むを得ず削らなければならないこともあります。
その場合は、歯を削るメリット・デメリットをきちんと説明し、患者さんのご要望を取り入れた治療計画をご提案しています。
虫歯は早い段階の治療であれば、削る量も少なくてすみ、症状が進み虫歯が大きい状態であるほど、治療で削る量も増えていきます。ご自身の口腔内の健康を守るためにも、早期発見・早期治療が一番です。少しでも気になる症状がありましたら、できるだけ早めに受診されることをおすすめいたします。
■ 患者さんの痛みをなるべく減らす工夫
本来、治療中の痛みを和らげるための麻酔ですが、その麻酔注射そのものが「どうも苦手」という患者さんも大勢いらっしゃいます。当院は、治療を始める麻酔注射の段階から、患者さんの痛みをなるべく減らす工夫をしています。
注射の痛みの多くは、麻酔薬が歯ぐきに注入されるときの圧力も痛みや不快感の原因ですので、注射するときは30秒以上かけてゆっくり麻酔薬を注入し、圧迫痛を軽減するようにしています。また、注射針も細いものを使用し、さらに痛みを感じにくくしています。
CO(Caries Observationシーオー:初期虫歯)
黒くなったり、穴があいている状態ではありませんが、歯表面が溶け始めている初期段階です。この状態であれば、削らない治療が可能です。フッ素入りの歯磨き粉を用いて歯みがきをしっかりおこなえば、溶けてしまった表面をある程度再石灰化させることができます。
C1(エナメル質う触)
歯の表面を覆っているエナメル質が溶けてしまい小さな穴ができた状態です。象牙質まで達していないので痛みはありません。この段階の治療は、虫歯の部分を必要最小限削り、保険適用内の白い詰め物をすることで完了します。
C2(象牙質う触)
エナメル質が溶けきってしまい、さらに下層の象牙質まで虫歯が進んでいる状態です。象牙質がむき出しになっている個所があるので、冷たいものや甘いものがしみることがあります。痛みを感じるため、治療の際にも麻酔が必要になります。
虫歯の範囲が小さければ、保険適用内の白い詰め物をすることで治療は完了します。しかし、虫歯が歯の深部まで広がっている場合には麻酔をして患部を削り、型取りをして詰め物を製作して装着することになります。
C3(神経まで達したう触)
虫歯がエナメル質、象牙質の下の神経まで達している状態です。激しい痛みを感じる場合が多く、神経が死んでしまうと細菌が根の外で炎症を起こして膿が出たり、歯ぐきが大きく腫れたりします。
C3レベルの治療には、神経の治療が必要となります。麻酔をして、傷ついた・死んでしまった神経や膿を取り除き、歯の根の中をきれいにしてから被せ物をします。
C4(残根状態)
歯のほとんどがなくなってしまい、根だけが残っている状態です。治療可能な歯質が残っていれば、C3のケースと同じように根管治療を行ってから、被せ物をします。症状によっては抜歯しなければならないことがあります。
■ 患者さんの負担が少ない治療
口腔外科では、一般的な親知らずの抜歯の他、あごの関節の痛みや口の中の出来物や口内の怪我・傷などを診察し、外科的な処置によって治療を進めます。
外科的処置という言葉だけを耳にすると、「なんだか怖い...」と思われる患者さんもいらっしゃるかと思います。当院ではしっかりとしたご説明と患者さんの理解と納得の上での治療を大切にしています。
歯の健康の為には避ける事ができない口腔内の外科治療ですが、治療に入る前に、丁寧にご説明し、できるだけ患者さんの負担が少ない治療を進めていきますので、ご安心ください。